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地域社会

人間関係(コミュニケーション)を取り戻す!
「早い・簡単・便利」



グループに分かれ、6人で「大蛇」の形を作る講座参加者=1月26日、小平市福祉会館で。中央男性が北島さん
 「キレる50代」「友達と遊べない子供たち」などの見出しがメディアをにぎわし、ちょっとした行き違いで暴力ざたが起こるような世相の中、小平市で、「コミュニケーション力アップ」をテーマにした4回連続講座が開かれている。

  「表現活動の専門集団」を看板に掲げるNPO法人「あそび環境Museum アフタフ・バーバン」が講師を務めるもので、「表現遊び」を通して、人とのかかわり方や自分らしさを探っていく。ユニークなのは、ワークショップの対象が大人という点。同NPOの代表、北島尚志さんは「『早い、簡単、便利』という価値観の中にいる大人こそ変わっていかなければ」と話す。

 さる1月30日の講座。40代女性を中心に約20人集まった会場で、北島さんが次々指示を出した。

  「4人一組で輪を作ったら、声を出さずに一斉にジャンプしてみて!」
  会場のあちこちで、グループごとに飛び上がる。歓声や笑い声が響く。

  「次は6人でグループになって10秒のうちに全員で一つの形を作ってみて。ハイ、『大蛇』!」
  打ち合わせる時間もないまま、6人が列を成す。先頭はヘビの頭の形を、最後尾は尻尾を演じる。

  1時間近く「表現遊び」をした後で、北島さんは問い掛けた。

  「言葉を使わずに、なぜ気持ちが瞬時に一つになれたのでしょうか。そのとき、どう行動し、何に気を付けましたか? 相手のことをよく見たはずです。そして『間』を大事にしたはずです。このペースで大丈夫かな、この人はどうしようとしているのかな、って。コミュニケーションでは、それが大事なんです」



  北島さんが同NPOを設立したのは1997年。前身は84年にさかのぼる。北島さんはもともと児童館職員だったが、ケンカするといつまでも仲直りできないなど、人とうまくかかわれない子供が増えているのを感じ、研究会を発足。以後、「表現=コミュニケーション」と考え、舞台活動やワークショップなどの表現活動に取り組んでいる。北島さんは「親子間の殺人事件が頻繁に起こるなど大変な時代になったと言われるが、今の状況は30年前に予見できた。子供自身へのワークショップも大事だが、彼らを取り巻く環境自体が変わらないと」と今では大人向けのワークショップにも力を入れている。

  具体的には、北島さんはまず、今の子供の置かれている状況を3つのキーワードで説明する。

  @禁止のまなざし
  Aすぐ答えの出るスイッチ
  B面白さの消費


、だ。すなわち、「あれはダメ」という禁止に囲まれ、「それはこうすればいい」と指南にあふれ、ゲームや場が用意されていて自分たちで遊びを創造できない……。

  「『分からない』ということを大人も子供も極度に恐れている。でも、初めから分かっていたら面白くないですよ」と北島さん。だからこそ、「『早い、簡単、便利』の生活から、そうでないものの大切さに『気付く』ことが大事。“分からないこと”に取り組むには、時間も手間も掛かるんです」と指摘する。

  同講座は、「小平こども劇場」が市の補助を受けて主催。次回以降は2月21日、3月5日、13日。各回1000円。若干名の空きあり。

詳しくは同劇場(TEL:042-347-7211)へ。

あそび環境Museum アフタフ・バーバンとは?
広く子どもから大人に対して、あそび、表現活動を通じて、共に遊び合い、関わり合う中で、一人一人が自分らしく表現することを目指し、豊かな遊び環境および豊かな地域社会をつくり出すことを目的としています。様々な人が集い、あそび合いの活動を通して、人と人との豊かな関わりの可能性を探っていく。そんな場=(ミュージアム)をつくりさらに広げていきたいと願っています。 「アフタフ・バーバン」ホームページ
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