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各市、予算審議中


 本紙配布エリア(西東京市、東久留米市、小平市)の2008年度の予算案が出揃った。西東京市では新施設開館が相次ぎ、東久留米市では「自立都市」を目指した歳出抑制、小平市では市民参加を強く意識した予算編成がされている。各市とも、現在、市議会で審議を行っている。

西東京市

 西東京市は、合併後最高額の約611億(一般会計、前年度予算比4・4%増)を見込む。合併特例債を駆使した施設整備が一定の実りを迎える年で、以下の施設が08年度に開館予定。

  「エコプラザ西東京」▽多目的スペースなどがあり、環境保全などの学習や交流の場に利用できる。所在地は泉町3の12の35、6月開館予定。

  「住吉会館ルピナス」▽男女平等推進センター、こどもの発達センターひいらぎ、子ども家庭支援センターのどか、老人福祉センターによる複合館。所在地は住吉町6の15の6、4月1日開館。


保谷駅南口に6月開館予定の複合施設「SUTEA」(イラスト)
  「保谷駅前公民館・図書館」(保谷駅南口地区・街区施設「SUTEA」)▽再開発中の保谷駅南口・・街区ビル(地下1階、地上5階)が完成予定。施設名称を「SUTEA」とし、スーパーマーケットなどのほか、4階に図書館、5階に公民館が開館する。所在地は東町3の14の30、図書館・公民館は6月29日開館予定。

  「(仮称)市民協働推進センター」
▽市民活動事業の立ち上げ、運営などの相談業務など。機能や運営については新年度以降に市民参加で検討予定。所在地は南町5の6の18イングビル1階で、現空きスペースを利用する。

  「(仮称)多文化共生センター」▽国際交流のネットワーク拠点となる施設。イングビル空きスペースを利用し、(仮称)市民協働推進センターと同フロアに入る予定。秋ごろオープン予定。

  そのほか、老朽化した下保谷福祉会館の建て替えを今年度から計画し、児童館・学童クラブとの複合施設として10年度の開館を目指す。また、ひばりが丘団地建て替えに伴い、ひばりが丘児童館を、保育園、学童クラブとの複合施設として10年度の開館を目指す。

  新市建設計画で重点施策になっていたひばりヶ丘駅周辺のまちづくりの推進に関しては、北口地区の12年度完成を目指し、08年度から地区計画づくりに取り掛かる。


東久留米市

 東久留米市はほぼ前年度並みの約337億(一般会計、前年度予算比0・2%減)を見込む。

  子育て関連では、上の原保育園とはくさん保育園の公設民営化に向け計画作りが進むことになる。「上の原」は子ども家庭支援センター機能、「はくさん」には児童館機能を付加する形で2、3年後の開園を目指す。また、乳幼児医療費の助成が、現4歳未満児までが5歳未満児に拡大され、所得制限枠も撤廃される。

  方針として、消防事務の都への委託が打ち出されており、その事前協議が08年度も進む。

  また、家庭ごみ有料化の方針も打ち出されており、実施に向けた条例整備などが行われる。

  イオン誘致については、野崎重弥市長は所信表明で改めて決意表明をしており、08年度も周辺道路の拡張・整備などが予算に組まれている。

  なお、市の組織が4月1日から変更される。優先課題として掲げる財政改革を受け持つ財務部を新設。以下、企画経営室、市民部、環境部、福祉保健部、子ども家庭部、都市建設部となる。


小平市

 小平市は、微増の約495億円(一般会計、前年度予算比1・9%増)を見込む。

  小林正則市長が「私の予算の特徴」と胸を張るように、市民活動、市民参加関連の予算が手厚い。特に、順調にいけば今月末にも条例案が公開される「自治基本条例」づくりは、市長がマニフェストに掲げていた施策で、就任当初からこだわりを見せている。

  また、子供関連の新規事業が目立つ。未就学児にも対応する小児用AEDを公立保育園全10園に設置するほか、庁舎内に子どもコーナーを設ける。さらに、学童クラブを3カ所新設。完成すれば180人の子供を受け入れられる。

  また、用水路親水整備事業に新規で取り組むほか、グリーンロードの活性化を継続して行う。

解説

  西東京市と小平市は市長就任後4回目、東久留米市は6回目の予算編成で、各市とも市長の独自色が打ち出されたものと言える。

  とりわけ西東京市は新施設が多く開館し特色がある。坂口光治市長にとっては実績ともなる。ただ、実際にはその大半が坂口市長就任前から進んでいた事業。坂口市長はエコプラザや住吉公民館の移設などを見直すと明言して選挙に出た経緯があり、市民の受け止め方は単純に歓迎ムードとは言えない。折しも特別職の報酬等増への批判が高まっており、市民によっては「無駄な施設」と映るだろう。

  もっとも、人口増加が著しい同市では、都市基盤整備が必要な面もある。例えば、周辺で大型開発が続き児童数増加が見込まれる上向台小学校では6学級分の増設が行われる。問題は新施設や今後計画される事業が地域の特性やニーズに合っているかであり、その答えは、新施設の利用状況が示すことになる。

  小平市は、行財政再構築プランを進めるなど楽ではない財政状況ながら、学童クラブの3カ所新設を打ち出すなど、住みやすさを追求する姿勢がはっきり見える。市内にこれといった商業施設・地区がなく、西武新宿線、多摩湖線、拝島線、国分寺線、JRと路線が複数あることから市としての一体感が生まれにくいハンディがあるが、市民は「暮らす町」と割り切っており、子供が育つ町、水や緑が身近にある町という市長の方向性は受け入れられやすいだろう。市長が熱心の市民活動促進や市民参加は、前述の通り、一体感の得にくい土地柄だけに困難が多そうだが、だからこそ、取り組む意義があるとも言える。公募市民を中心に作る自治基本条例の策定が佳境にさしかかっており注目される。

  東久留米市の野崎重弥市長は、一期目就任以来、一貫して「財政が厳しい」と言い続け、「小さな行政」を志向しており、今予算案では「自立都市」の考えを強く打ち出した。イオン誘致もその一環と捉えれば合点がいく。さしたる産業がなく、1970年代に人口急増した同市は、急速な高齢化と担税者の減少に今後も悩むことになる。高齢者福祉を地域が担う以上、産業の掘り起こしで財源を確保しようというのは一つの方向性ではある。ただし、不適切な事務処理が明らかになるなど、進め方に多くの問題があり、イオン誘致は今後も難航することが予想される。保育園民営化に保育園民営化にもいまだ多くの反対意見があり、08年度も市長は説明に追われることになりそうだ。


履歴
やっぱり名水!落合川と南沢湧水郡(2008年6月18日)
「HIV検査、無料です」(2008年6月4日)
各市、予算審議中(2008年3月12日)


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