西東京・東久留米・小平・新座から発信する生活情報
西東京エリア情報
地域社会 家族・子育て
療養通所介護にジレンマ
在宅の中重度者に光も、拡張にハードル

 がん末期や難病などの在宅療養者を支える介護サービスとして、昨年4月から、療養通所介護が始まっている。医療機関や訪問看護ステーションと連携した施設が要介護者を一定時間受け入れるという通所サービスで、与薬や呼吸ケアなど専門的な看護ケアも行う。閉じこもりがちな在宅療養者にとっては外出する機会になり、介護者は休息の時間が取れるようになることから、ニーズは高まっているが、看護に人手がかかることもあり、サービスの広まりはにぶい。  【取材記者・谷 隆一】

小平に1施設完成も受け入れ実績1人

 パーキンソン病で要介護5と認定されている女性(74)は、夫と2人暮らし。2年以上にわたり訪問看護などを頼りながら夫の介護を受け、昨秋からは、週2回、朝から夕刻まで小平市の「福生(ふくいく)会療養通所介護センター」(花小金井南町1の12の12の103)に通所している。

 同センターでは、その日の体調により、体操やビデオ鑑賞、土いじり、ゲーム、工作や習字などをする。入浴や昼食などのサービスも受ける。

 通所するようになって、外出できる喜びや、多くの人と出会う刺激、症状に合わせた食事などを得ることができるようになった。夫は「妻の表情が明るくなった。栄養状態が良くなって、髪も黒くなった。私自身も介護から一時的に解放され、体が休まる」と喜ぶ。
  

福生会療養通所介護センターから送迎の車両に乗る利用者。送迎には、毎回看護師が付き添う
 現在、同センターには、3人から利用したいとの申し出が寄せられている。しかし、開所以来、受け入れた利用者は前述の1人のみ。看護師が足りないなどで、サービスを拡張できずにいる。

 ハードルとなっているのは、利用者1・5人に対し看護師を含む1人以上で看護にあたることや、1人当たりの利用スペースを8平方メートル確保するといった規定。また、移動の負担を考慮し、利用者を事業所から半径5キロ以内在住に限っている。人員やスペースを要する一方、利用料は小平市では、6〜8時間で1万5900円(利用者負担は1割)。採算を取っていくのは容易ではない。
 

 
同センターを運営する「NPO法人高齢者を支援する福生会」の福岡生穗理事長も、「療養通所介護だけでは赤字。当会は訪問介護や訪問看護にも取り組むので何とかやっていけるが、採算だけを考える団体では厳しいでしょうね」と打ち明ける。

 その言葉を裏付けるように、療養通所介護の施設数は全国で39カ所。都では他に墨田区に1カ所あるのみだ(療養通所介護推進ネットワーク調べ、3月1日現在)。

 しかし、“老老介護”や日中独居の高齢者が増加する中、ニーズは多い。

 医療面から同センターにかかわっている地元の医師、松清平さんは、「中重度者を在宅でみる場合、実は介護を受ける側の負担も大きい。特に女性が男性から介護される場合、炊事洗濯をしてもらうことに気を使い、大きなストレスになることがある。『もう死にたい』という言葉を漏らすケースも少なくない。専門家がケアできる場は、もっと増えるべき」と話す。

 福岡理事長は、「夜のトイレや痰の吸引など、重度の方の介護は24時間休みなし。やっぱり心身とも疲れるんですよ。一方で、多くの方が、在宅を望んでいらっしゃいます。地域の期待を感じていますので、何とかベッドや利用日を増やしたいと思っています。ただ、社会全体の問題ですが、看護師が足りなくて……」と話している。

 問い合わせは(TEL 042・464・8595)へ。

子育てコム
西東京市で子育て中のママや妊娠中のプレママに役立つ情報サイト
履歴
現役ママが子育て応援 東久留米(2008年3月19日)
ネットで子育てをサポート−育児中の情報を自ら発信(2006年7月19日)
「お父さんもいっしょ!」西東京市のサークルがミュージカル上演(2006年5月31日)
「おいしい」を体験、学校・家庭・地域で食育(2006年4月26日)
平日夜の小児救急が拡充(2005年4月13日)



Copyright (C) 2005〜2006toukoutsushin. All Rights Reserved