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水曜いんたびゅう
私の見解
ネットでも地域でもつながりを
ホームページ「ざ。問題主婦」主宰 武田幸

 地域での人の交流が少なくなっていると言われる一方で、IT(情報技術)の発展に伴い、メールや、インターネットを使ってのコミュニケーションが盛んになっている。
 匿名性などを背景に、事件やトラブルも起こっているが、個人サイト「竹薮みさえの『ざ。問題主婦』」を主宰し、不特定多数の人たちとのネットコミュニケーションを実践している武田幸さん(51、西東京市栄町)は、「ネットはコミュニケーションを広げ、深めるのに便利。大事なのは、ちゃんと話のできるサイトを選ぶこと」と話し、ネットで培ったコミュニケーションを地域での活動にまで発展させている。ネットコミュニケーションへの向き合い方や、その利点、可能性を聞いた。    【取材記者・谷 隆一】


――主宰するホームページについて教えてください。

 「主婦をテーマにした『ざ。問題主婦』というホームページを、2001年12月から続けています。現在はブログの形式にしていますが、かつてのページも閲覧できます。アクセス数は、延べ10万件以上。日記的なものではなく、日常的なところから一般論にまで発展させていけるように心がけて、情報発信しています」

――始めたきっかけは。

 「最初は、別の人が管理するホームページで、書き込みをしていました。そこでは、書かれる言葉もしっかりしていて、ユーモアあり、まじめありの、大人のコミュニケーションが成立していました。それを見て、きちんとページを選べば、ちゃんとした議論ができるんだな、と思いました。で、自分もやってみようかな、と。周りにたきつけられた部分もあったんですが」

 「私は、20年前から予備校講師をしていますが、肩書きには『主婦』と書くぐらい、主婦(夫)にこだわりがあるんです。『家事をして、育児して、看取って、仕事をして、趣味があって、社会的活動をする。それを丸ごとやるのが生活で、それができる人を主婦(夫)と呼ぼう』と考えています。それで、主婦をテーマにすることにしました」

――実際に始めて、議論は弾みましたか。

 「いわゆる掲示板を設けているんですが、盛り上がるときは、みんな1000字、2000字を当たり前のように書き込むぐらい、議論が白熱します。最初に盛り上がったのは、子供にアメ玉を与えるかどうか、という問題。外出時にアメを与えると静かにしてくれるが、虫歯になりやすい欠点がある、というテーマです。それから、助産師が男でもいいか、とか、分娩台のカーテンは必要か、といった話も白熱しました」

――結論は出るんですか。

 「それが目的ではなく、話し合うことに意義があると思っています。互いの立場を理解し合う、という感じですね」

――顔が見えず、どんな人か分からない相手との話し合いで、互いの立場を理解し合おうとするのはなぜですか。

 「いろいろなネットコミュニケーションがありますが、『ざ。問題主婦』に集まってくる人たちは、自分を隠そうとしません。確かに、みんな実名ではなくハンドルネームを使っていますし、私自身も、竹薮みさえ、という名前を用いていますが、それは匿名とは違います。実生活とは区別した表現者としての名前、ということで、一つの人格として継続しているんです。ですから、ちゃんと自分を主張する人同士のコミュニケーションなわけで、ネットだからと特別視することはありません」

――そうなると、相手が信用できるか見極めるために、文章を読む力が必要になりますね。しかしそれは、特に、子供には難しいのでは。

 「我が家の例を言うと、子供たちが中学生だったときも、一切何の規制もしませんでした。ただ、一つだけ条件をつけました。です・ます調で文章を書きなさい、ということです。そうすると、それにそぐわないところには、参加できませんから」

 「私のページの掲示板にも、営業など、いろいろな書き込みがあります。でも、一切削除しない方針でやってきました。それもネットの一部。現実に置き換えれば、新宿の地下広場の片隅でおしゃべりしているようなものなんです。その脇を、いろいろな人が通るのは当然のことでしょう」

――では、ネットコミュニケーションで得られる利点、可能性とは。
 「出会いを生み、コミュニケーションを深めるものとして、ネットはすごく便利です。私は今、終戦後も大陸での戦闘を強いられた元日本兵の姿を追った『蟻の兵隊』というドキュメンタリー映画の『観る会』に入って活動していますが、そのきっかけは、ネットです。あるホームページを通して知り合った人が『観る会』のメンバーで、それまで面識はなかったんですが、試写会に誘われたので出かけたんです。それを発端に、今では、映画を西東京市で自主上映しようと奔走するまでになっています。つまり、ネットから始まったコミュニケーションが、現実世界で実体のあるものとして広がり、地域でのネットワークづくりにまで発展しているわけです。結局、コミュニケーションというのは、ネットも地域の中も同じことなんですよ。アンテナを張って、つながりを持とう、出会いたいな、と思い続けることが大事なんです」




 「蟻の兵隊」は、11月14日午後6時45分から西東京市保谷こもれびホール(中町1丁目)で上映される。
 入場料1300円(前売り1000円)。西東京・生活者ネットワーク「蟻の兵隊を観る会」主催。
 問い合わせは同ネットワーク(TEL 042―467―4121)へ。

 「ざ。問題主婦」は→こちら





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