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水曜いんたびゅう
私の主張
ゴミ有料化は市民意識を変える
東京・多摩リサイクル市民連邦理事 池田干城(たてき)

 家庭から排出されるゴミをいかに減らすか――。
 全国の自治体が頭を悩ませる課題だが、焼却灰や不燃物を埋め立てる最終処分場を二ツ塚廃棄物広域処分場(日の出町)のみに頼る多摩地区は、特に深刻だ。同処分場の“寿命”はあと数年とされ、最終処分場の拡大が可能な海がある23区とは異なり、ゴミ減量化が“時間との戦い”になっているからだ。
 
「そのためにも、ゴミ収集の有料化が必要」と主張する池田干城(たてき)さん(71、西東京市西原町4丁目)に、その真意を聞いた。 【取材記者・木瀬貴吉】


――西東京市が有料収集の審議を開始しましたが、なぜ有料化が必要なのですか。

 「まず地球の温暖化防止のためにもゴミ焼却をやめなければならない。そのためにはゴミの減量は不可欠です。特に多摩地区は、23区のように焼却灰を埋める海がなく、これ以上に日の出町の住民に負担をかけるわけにいかない」

 「その中で、1998年に多摩地区で初めて有料化した青梅市など、有料化したすべての市がゴミ減量に成功しています。日野市では、99年の有料化から5年を経ても、実施前より3割減り、可燃・不燃ゴミに限ると、ほぼ半減しています。また調布市では、有料化によってリサイクルされる古紙が36%増加したとの統計があります。無料収集のときには捨てられていた紙類が資源化されるようになったのです。周辺自治体が、有料化による成果を上げているのですから、西東京市でも早急に実施すべきです」

――具体的にはどのような方法で?

 「ほとんどの自治体は、専用のゴミ袋を有料販売する方法です。40リットルサイズの袋が1枚60〜80円。八王子市は、平均的な家庭で年間6000円程度の支出になるよう袋の金額を決めたそうです。ただ、清瀬市のように大きなゴミ袋を割安にするのか、逆に調布市のように割高にするのかといった詳細は異なります」

――『住民税を払っているのにさらにカネを取るのか』という批判もありますが?

 「有料化は収入増が目的ではありません。ゴミを減らす手段です。西東京市の場合、年間30億円前後の経費をかけてゴミを処分しています。これが日野市並みに減量できれば、ざっと10億円の経費減になるわけです。この財源をどのような事業に使うのかといったチェックが、市民にとってより重要なことです」

 「西東京市が有料化した場合、収入増は約2・5億円と試算しています。しかし、これが3億になったのでは、ゴミは減っていないということですから失敗。1億円台になれば成功と見ています」

――成功のカギはなんでしょうか。

 「重要なのは、行政から市民への訴え方と実施後の情報公開です。事前説明会で、『財政が厳しいから』とか『受益者負担を』なんてことを言い出したらダメです。そうではなく、ゴミ減量の必要性を市民に納得してもらい、有料化後の家計支出を抑えるコツを具体的に伝えることです」

 「また、実施してどれだけゴミが減ったのかのフォローアップも欠かせません。調布市では、減量した分をトラックに積んで並べたら、どのぐらいの距離になるかをイラストで示すといった工夫をしています。協力しても、結果が見えないのでは、やる気がうせてしまいますから」

――とはいえ、有料化しか方法はないのでしょうか。

 「他にも方法はあります。徳島県の上勝町ではゴミ収集をやめてしまいました。住民がゴミステーションへ持ちこみ、自分の手で約40種類に分別する。その結果、ゴミの8割がリサイクルされ、この町では『ごみゼロ』宣言をしています。また、松本市は、ゴミ袋を記名式にしています。そのネームタグを有料で販売しているので、有料かつ記名式です。こういった方法を総合的に検討して、多摩地区では、なにがベターかを考える必要があると思います」

――東久留米市は来年度に有料化を実施する予定です。

 「ただ、24時間いつでもゴミが出せるボックス回収のまま有料化しようとしているので、効果があるか心配です。同じくボックス回収だった日野市は、一人当たりのゴミ量が多摩地区で最も多かったのですが、有料化と同時に戸別回収に切り替えたことで、現在は調布市についで2番目に少ない市になっています」

――それでも、コンビニや高速道路のサービスエリアにゴミを捨てる人が現れそうですが?

 「有料化は、ゴミ問題にとどまらない波及効果があるというのが、私の考えです。これからの地球で暮らす上で、より成熟した市民社会が築けるかの試金石です」

 「先日、日の出町の住民らが最終処分場の操業差し止めなどを求めた裁判で、原告が一審敗訴しました。その記者会見で、住民の一人が涙を流していましたが、あの涙を他人事と思うのか、それとも自分の涙とするのか。そういった市民意識を変えるきっかけが、目前のゴミ問題には詰まっているのです」

◎東京・多摩リサイクル市民連邦ホームページは →こちらから

 西東京市では、10月20日と21日に同市消費者センター(住吉町6丁目)で、「西東京市消費生活展」を開く。会場では、実行委員会を構成する12の市民団体による活動発表がある。東京・多摩リサイクル市民連邦は、他団体と合同で、有料化をシミュレーションできる「ごみ半分生活」を展示する。入場無料。

 問い合わせは同市消費者センター(TEL 042―425―4141)へ。


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