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4月にHP「西東京子育てコム」を開設した田中紀子さんは、1歳半の女の子を持つ主婦で、結婚した6年前に埼玉県内から旧保谷市へ引っ越した。2004年に娘が生まれたが、周囲に知り合いはなく、夫は仕事で不在がち。初めての子と1対1の関係に疲れ、育児ノイローゼになった時期もある。
1日に数時間だけでも子供と離れられる時間があればと思ったが、専業主婦ということもあり、公立保育園に入ることはできなかった。
そんなとき、息抜きできる公園や一時保育などの情報を得ようとしたが、「西東京市の育児」としてまとまったHPがなく、不便をした経験から、自らHPを立ち上げることを思いついた。今年に入ってから、情報収集など具体的な準備を進め、開設にこぎつけた。
現在では、同市内40カ所の公園をはじめ、託児施設や育児に関する手続き情報などを紹介し、毎日約20件のアクセスがあるという。
「市報にも役立つ情報があるのに読んでいないお母さんも多い。市の了承を得て、こういった情報を転載するのも役目だと思う」と話し、「月に数回は情報を更新していきたい」という。
20代の女性に利用者が多いソーシャル・ネットワーキングサイト(SNS)を活用する人も増えている。
西東京市内在住の矢萩直子さんは、SNS「ミクシィ」の利用者で、HP内のコミュニティ「西東京ママ&パパ」を主宰する。当初は、多摩地区で育児する人たちのコミュニティに参加していたが、「もっと身近な情報を交換したい」と、昨年10月に同コミュニティを立ち上げた。
約150人の参加者が、「自転車はいつ頃から?」といった質問項目(トピックス)を自由に立てることができ、同じく参加者が、自身の体験などを書き込む。ほかの参加者は自由に閲覧して、参考にすることができる仕組みだ。
開設から8カ月で、トピックスの数は40以上になり、「行きつけの病院」を尋ねるトピックスには、50を超える書き込みが寄せられている。
これらのHPに共通するのは、顔を知らない者同士が情報を提供していること。
「西東京子育てコム」に遊び場情報などを寄せてくれる女性がいるが、田中さんとは、実際に会ったことがない。「西東京ママ&パパ」でも、同市内に20年以上暮らす矢萩さんと面識のある参加者は、「ほんの数人」だという。
かつては、近隣や同じ保育園などに通う親同士の口コミが、育児における情報源となっていた。しかし、転居して間もない保護者や、保育園に入れずに地元情報から疎外された人の増加が、インターネットによる情報交換を盛んにしている背景にあるようだ。
「西東京ママ&パパ」参加者の過半数は数年内に同市へ引っ越してきた人で、田中さんも、その一人。
「転入組」の田中さんが、市内の公園や図書館に通って情報を収集し、独力で「西東京子育てコム」を運営する理由を、「自分が苦労した分、ほかの人が必要とする情報が分かると思う。それに、『ありがとう』と言ってもらえるとうれしいから」と話している。
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