「家庭料理に足りないのは味見の回数」
ブラン・ド・ブランのオーナーシェフ久下博之さんが、家庭料理に足りないものとしてあげるのは、「味見の回数」だ。
市販されているレシピ集には、分量やゆで時間などが詳細に書かれているが、それでもうまくいかないことがある。が、「当たり前のことでもあるんです」と言う。
「ムネ肉を蒸す、といっても、ひとつずつ厚みが違いますし、中火と言ってもコンロによってちがう。だから、何分蒸したかに神経質になるのではなく、ムネ肉に火が通っているかどうかに神経を使った方がいい」と言う。
塩による味付けにしても、「小さじ何杯かの数字ではなく、味見しながら調整するのが重要」で、プロの調理人には、「ボウルに訊け」という格言があるのだとか。
「安心素材でつくる家庭料理」でも、「ブロッコリーをゆでる」という表記はあっても、「ブロッコリーを○分ゆでる」といった表記はない。キッチンタイマーとにらめっこするのではなく、目の前のブロッコリーをかじってみることで、ゆで加減を知る。
そんな「レシピ」だからこそ、いろんなバリエーションが楽しめる、というのが、久下シェフの考えだ。